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隣人恐怖症①

新しい年を迎えた沖縄は雨模様が続く。

日々寒かったり、暑かったりで体調管理が非常に厳しい.....
加えて1人暮らしをする人間にはなかなか寂しい季節。

最近の日本人は横の繋がりが薄いと言われて久しく、僕もその例に漏れない。
4階建て計12人が住むマンションにいるが、隣人はほとんど見かけない。

寝正月で終えた年始は一層と人気がなく、食っちゃ寝の良く言えば悠々自適の生活だった。隣人に絡まれるまでは。
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1月3日、二日酔いで午後に目覚め、正月最後の休日をダラダラ過ごしていたら珍しく部屋の呼び鈴が鳴った。

友達の少なさでは県内随一。NHKの集金ぐらいしか僕への訪問者はいない。しかし三が日に働く人間が存在するだろうか?

自他楽な休日を妨害されるのは酌なので、しばらく無視していた。
呼び鈴は鳴り続ける....時間的に周囲は薄暗くなってきていた。
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あまりにしつこいので玄関を開けた。可愛らしい大学生風の女性が立っている。

「はい」

沈黙。

「何ですか?」

こちらの問いかけに応じない....思えばこの時、居留守を装えば良かった。

「....お湯でますか?」やっと女性が言葉を発した。
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意味不明だったので聞き返すと、年末に隣に入居したそうだが
ガスの調子が悪くお湯が出ないらしい。
管理会社も休みなので隣に住む僕に聞きに来たそうだ。

「こっちは問題ないですよ」と返したが再び沈黙の時間。
知らない人と会話したくないので、一刻も早くこの場を切り上げたかった。

しばらく様子を見たらどうですかと言い、ドアを閉めかけたら
「確かめさせて欲しい」と言い出した。

この人は変な人だと確信し、忙しくもなんとも無いのに
「取り込み中ですからすいません」と言い慣れない言葉を発すると
部屋に上がり込もうとしてきた。
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10代の頃なら隣人とのいけない関係!とテンションも上がっただろうが
もうおっさんと言われても違和感のない年齢なので、丁重にお断りした。
それでも女性は食い下がる。

「お湯に触れれば帰ります。触れさせて下さい」

怖くなってきたので、すいませんを連発し半ば強引にドアを閉めた。
その後友人との約束があったので、隣人と顔を合わせぬよう出かけた。

酔っぱらって朝方帰ると、ドアノブにコンビニの袋が下げられていた。
ゴミかと思ったが一応中身を確認してみる。

「昨日は失礼しました」
という手紙と共に”うこんの力”が入っていた。
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....気持ち悪かった。

3時間ほど睡眠を取り2013年最初の仕事に出かける。
朝早いので、さすがに隣人と顔を合わせる事はなかった。

午後7時頃に帰宅。

しばらく見てなかったポストには大量のチラシと公共料金やらの
請求書が溜まっていたので、自宅に持ち帰る。ドアノブには何もなく
正直ほっとした。
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主婦バリにチラシをチェックしていると、手紙が1枚ある。
「お仕事お疲れ様。今日はお鍋を用意しています」

漫画並みのタイミングで呼び鈴が鳴った。
玄関を開けずに除くと、予想に違わず隣人が立っていた。

チェーンを掛けたままドアを開けると
「ご飯の用意ができてます」
と隣人が言う。

遠い昔にママゴトで聞いた台詞だが、彼女は成人で僕はおっさん。
ママゴトをやるにはちょっとキツい。

「昨日の事なら気にしないで下さい」
と、恐怖に震えながらお断りした。
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変わったお方に目をつけられてしまった。
彼女は巷で噂の”メンヘラ”ってヤツなのかと思いつつも
明日に備えて早い時間帯に寝入った。

....夜中目が覚めた。
ベランダが五月蝿い。

風がせいか、カーン、カーンと何かがぶつかる音がする。

布団からでるのは煩わしいが、睡眠の妨げになるので
原因を調べようとベランダへ出た。

②に続く。
by anshare-project | 2013-01-08 00:15 | 日記
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